新・今日の作家展2020・再生の空間

横浜市民ギャラリーで開催されている新・今日の作家展2020「再生の空間」を観ました。地主麻衣子さんと山口啓介さんの世代の異なる二人が綴る空間。

感覚的で詩的な要素を盛り込んでいる地主さんの作品は、日々の何気ない会話の様に言葉と映像を介して空間を舞い、山口さんの方は分厚い日記帳の中からおのずと立ちあがってくる未来を見据える様な、一枚のセーターを編んでいる様な、構築的な要素を個人的に感じました。一見対照的なアプローチを持つ二人だけれど、いつも根底に流れているのはそれぞれの日々であり見つめているのは過去の様でその先の未来。

特に地主さんとは世代も近いことも関係しているのか、とてもインスピレーションを受けた様に思います。

映像はどれもそれほど長くなく何回でも繰り返し観る事ができるのですが、改めて言葉の刷り込み要素と繰り返し観るという行為がもたらすものについて考えました。

作品のひとつにとてもシンプルな言葉で展開されていくものがあります。会話の様に軽やかでふわっと消え去る事象の様でもあるのですが、何度もその言葉を繰り返していくうちに自分の中の経験としての感覚を呼び覚まされるのです。

例えば、”寂しい”と思った時に人間は沸き上がってくる自分の感情をふと、何かの言葉に置き換えることが出来る。ふと漏らした言葉は”ふと”故にシンプルに仕上がっている事が多い(ような気がする)。ただ、その”ふと”は自分の潜在意識に一番近いところから発せられた言葉でもあり、とても感情が織り込まれている様にも感じられ、何故寂しいと思ったかの経緯が細い糸で繋がっている。

何を言いたいのかと言うとシンプルな言葉の中に含まれている物凄い情報が、身体が覚えている感覚として立ち上ってくると、自分がいるその空間の温度が少し高くなるのです。

この現象ってなんだか電気が身体を駆け巡る感じに似ているのかな。

今、こんなご時世で、密なコミュニケーションは難しい状況にあるけれど、その分メールやSNSで綴られる言葉の存在が大きな意味をますます持ちはじめたり、更にはその発する言葉に対して「この人はどういう人なんだろう?」という感覚がますます研ぎ澄まされていくように思います。

だから今は全人類新しい感覚を研ぎ澄ますしばしの時間。。とも言える様な気がするし、この騒動が落ち着きをみせた頃にはハイパーパワーアップorバージョンアップした世界が眼の前に現れている。。という事を妄想(笑)

そんな事も考えていました。

新・今日の作家展2020 再生の空間
New “Artists Today” Exhibition 2020 Space of Rebirth

地主麻衣子 JINUSHI Maiko
山口啓介 YAMAGUCHI Keisuke

  • 2020年9月22日[火・祝]-10月11日[日] 10:00~18:00(入場は17:30まで)
  • 横浜市民ギャラリー 展示室1、B1 入場無料 会期中無休

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